動物取扱業の危機管理
平成28年度の研修より、研修内容を掲載。
1、動物と共に避難する
→ペット同行避難の考え方は時代と共に変化。
- 仮設避難所ごとにルールが異なる(外、中、1カ所にまとめるなど)ので柔軟な対応を。
- 避難時、小型のレジャーテントが活用できる。
- 子供や動物好きの人によるトラブル、純血の小型犬が盗難されるなどの事例があるため、鍵付きのケージがベスト。関係者以外は立ち入り禁止にした方がいい。
- 獣医師は被災するし、通常ネットで注文していた療法食のフードは被災時は届かなくなるので、ある程度のフードの備蓄が必要。
- 室内飼いの犬は長期間係留することに慣れていないので、布のリードを噛み切っていなくなってしまうことがある。
2、動物に関わる事業者には、どんな被害が生じるでしょう?
→ペットシッターでいうと、引き受けたペットの扱い。
飼い主さんが不在の時に大地震が発生したら自分も被災するが、担当のワンちゃん・ネコちゃんはどうするか。見に行けるか、面倒を見れるのか。
万が一の扱いまで飼い主さんと相談しておく必要がある。
3、では、どんな備えをしておけばいいのでしょう?
ソフト(対応策を考える+契約)、ハード(備蓄)
4、顧客へのアドバイス
- 被害にあわなくても、食欲不振・下痢・嘔吐・脱水がおこることもある。
打撲で内部に出血があった場合にもそういう症状がおこるので、一概にストレスのせいだと判断せず、速やかに獣医師の診断を受ける。
- ウェットフードは脱水を防ぐ。
- 首輪をつけたりマイクロチップを入れて飼い主がいると分かることで、被災動物として保護される。